シロチドリ 繁殖

近郊で繁殖するチドリ類はシロチドリ、コチドリ、イカルチドリ、ケリの4種です。
当地ではコチドリ、イカルチドリ、ケリの3種は
海岸堤防より内側の内陸よりの草地や田園、河川敷などで繁殖していますが、
シロチドリは砂浜海岸で繁殖しています。

散歩やレジャー人が多く歩く砂浜海岸に小さなくぼみを掘っただけの巣を作りますが、
人に踏まれる危険のある場所にわざわざ営巣するのもシロチドリなりの理由があるのでしょう。

人の集まるところには蛇や獣などの天敵が少ないからかも知れない。
砂浜海岸でも草がまばらに生えているそんな環境を選んでいます。

卵の数は3個が普通で抱卵は雌雄交代で行ないます。
ネット図鑑で「♀が昼間、♂が夜間抱卵する。日中♂は巣の近くで見張る」という記事を
見ますが昼間も雌雄交代で抱卵しているつがいを見かけます。

2009年5月31日〜6月6日。
一つがいだけの観察でなく1週間で7つがいの抱卵を確かめましたが
どの場所でも雌雄交代で抱卵していました。
卵はウズラの卵とよく似た大きさで雛は孵化してからひと月弱で飛べるようになります。

雛に天敵が近づくと親は擬傷行動をとったり威嚇行動をとったり
その間に雛の隠れる時間を稼いでいます。

雛は砂地のくぼみに伏せたり、枯れ草の中にうずくまったり、草むらに隠れたり。
砂地に伏せれば保護色になり、枯れ草に伏せても保護色になる。
数メートル前に確かに雛がいた。だがいない。なんてこともしばしばです。

撮影:2009.06.03、2011.03.30
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卵を抱く♂。 抱卵は雌雄交代で行っている。
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卵を抱く♀
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卵を抱く♂
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卵を抱く♀
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光線具合によって卵の色が違って見える。写真は本来の色が出ない。
実物は↑の色より↓の色の方が近い。
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 シロチドリは1-3個の卵を産む 3卵が普通
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雛の体温が落ちないように数分ごとに雛を呼び寄せ懐に抱え込む親鳥。
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3月になると繁殖行為が見られるようになる。 2011.03.30
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交尾するつがい

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