11月のセイタカシギ

1枚目は♂第2回冬羽。2枚目は♀第2回冬羽です。
写真になると成鳥との識別が紛らわしいです。

野外の観察では光の具合や近距離が条件になりますが
虹彩や瞳孔の輝き、足色、上面の光沢など成鳥との違いが分かります。

セイタカシギは光線の具合・角度・近距離など撮影条件が良くないと
ケリの目のようには虹彩の色や瞳孔の輝きが出ません。
掲載の場所は近距離ではあっても逆光か影での撮影になります。

第2回冬羽初期の段階では足色も幼鳥と成鳥の中間的な色合いをしています。
虹彩は幼鳥(第1回冬羽)のような鈍い赤色ではないですが、
成鳥のような鮮明で明るい赤色でもありません。

第2回冬羽と確定的な書き方をしたのは
このファミリーが夏から当地で滞在していたからです。
次列風切先端が白いとき(第1回夏羽)から観察できていた個体です。

撮影: 2009.11.14 松阪市
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♂第2回冬羽  2009.11.14
成鳥に比べ上面の光沢が弱い、足色が少し鈍いなどありますが
光の具合により写真からの識別は紛らわしくなります。
当個体は第1回夏羽から観察しているので問題なく第2回冬羽と言えます。
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♀第2回冬羽 2009.11.14 
足色(脛)がまだ鈍く幼鳥のようにも見えますが
幼鳥の肉色味のある足色と成鳥の明るい赤色との中間的な足色をしていました。
セイタカシギは目の色も足色も成鳥になるのは3年目からです。
掲載の写真は光線が悪く虹彩の色が出ていません。
昨年、四日市市で繁殖した1組のつがいの♀は次列風切先端が白い若鳥(第1回夏羽)でした。
つがいの一方が♀の若鳥という組み合わせはよくあります。
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♀成鳥冬羽  2009.11.14
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          前から♂成鳥冬羽、第1回冬羽、♀成鳥冬羽  2009.11.14
          前の♂成鳥の足色は赤味が強く、真ん中の幼鳥(第1回冬羽)は鈍い橙色、
          奥の♀成鳥は幼鳥よりピンク味があるが♂成鳥より淡い。
          セイタカシギは♀より♂のほうが赤味が強いです。
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第1回冬羽 幼羽がまだ肩羽にも残っています 2009.11.14
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第1回冬羽 2009.11.14
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第1回冬羽 2009.11.14
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第1回冬羽 2009.11.14
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 太陽光線を受けていれば虹彩の色、瞳孔の輝きが出ます。♂成鳥冬羽

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