セイタカシギ ♀成鳥と第1回冬羽の比較

幼鳥と♀成鳥の識別は幼羽がフレッシュな早い段階なら容易ですが
肩羽が冬羽に換羽すると第2回冬羽や成鳥冬羽と紛らわしくなります。

成鳥・若鳥・幼鳥の識別を羽衣からだけではなく
足色も合わせて考えるとより正確な判断ができると思います。

ミヤコドリのように虹彩や瞳孔の輝き、大きさからも大まかな判断ができるのか。
足色の違い、羽模様の違いなど。識別点を整理しておきます。

撮影: 松阪市
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                         ♀成鳥冬羽 2008.12.02

成鳥の虹彩は明るい赤で、第1回冬羽の虹彩は鈍い赤ですが微妙な差です。
成・幼の判断は虹彩では紛らわし場合があります。
嘴の長さや太さでは成鳥と若鳥の見分けはできません。
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                       第1回冬羽 2008.12.02

虹彩は鈍く見える。幅も狭いような感じもしますが成鳥と大きな差はありません

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                       ♀第2回冬羽 2008.11.17

幼鳥は下嘴の基部が橙色ですが、♀に限っては成鳥でも橙色味が出るものもいます。
掲載写真の第2回冬羽と成鳥冬羽を比べてみると成鳥のほうが橙色味が目立ちます。
嘴基部の色は個体差があり
成鳥冬羽・第2回冬羽・第1回冬羽の決定的な判断材料になりません。
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                       ♀成鳥冬羽 2008.12.02

成鳥♀の背・肩羽は黒味のある褐色で雨覆は黒緑色でつやがあります。
第1回冬羽の背・肩羽は成鳥♀に比べ褐色味が強く淡い羽縁があります。
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♀成鳥冬羽 2008.12.02


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                      ♀第2回冬羽 2008.11.17

3年以上の成熟した♂成鳥冬羽と♂第2回冬羽では
上面の金属光沢に差があります。若い♂は光沢がありません。

成熟した♀成鳥冬羽と♀第2回冬羽の光沢の差は♂ほど目立ちません。
(もともと♀成鳥の光沢は弱い)


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♀第2回冬羽 2008.11.14


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♀第1回冬羽 2008.12.02


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♀第1回冬羽 2008.12.02


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2008.12.02
全姿も・・♀成鳥冬羽 
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2008.11.14
全姿も・・♀第2回冬羽
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2008.12.02
全姿も・・♀第1回冬羽。

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 2008.10.28
飛び姿も・・♀成鳥冬羽

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 2008.10.28
飛び姿も・第1回冬羽

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                            2008.10.28
左は♀第1回冬羽で右は♀成鳥冬羽です。
第1回夏羽では次列風切先端の白は残っています。
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                           2009.11.17
♀の第1回冬羽・第2回冬羽・成鳥冬羽の年齢識別は
冬羽でも夏羽でも足色の差でおおまかな識別はできます。
羽衣や虹彩も識別点として総合的に判断すれば正解に近づけるはずです。

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