サルハマシギ 幼鳥 ハマシギ幼鳥との識別

2010年9月、4羽の幼鳥が渡来した池にはハマシギ幼鳥も数羽入っており、
両種の見分けに悩んだバーダーも多かったと思う。

サルハマシギと思い撮った多くの写真がハマシギだったという話も多かった。
普段からシギ・チの識別を意識していないバーダーには
両種の幼鳥の判別は思いのほかむつかしいのだと思います。

サルハマシギ幼羽とハマシギ幼羽の識別点を整理しておくことにします。

ハマシギ幼鳥は胸から脇に黒褐色の縦斑があり腹部に小さな黒褐色の斑があります。
嘴はサルハマシギの方が長いですが1枚目の画像を見ても目立つ差はありません。

サルハマシギより嘴の長いハマシギもいます。
長さよりもサルハマシギの方が嘴が細く緩やかに下方に湾曲しています。
形状の違いが長さより両種の識別に有効です(1枚目の画像)

足はサルハマシギの方が長いですが水に浸かっていたり泥に埋もれていたりで
野外では足の長短での識別は難しい場合が多いです。

飛翔時に
サルハマシギの足指は尾端を超えますが、足の短いハマシギは尾端を超えません(5枚目の画像)
サルハマシギは腰から上尾筒が白く、ハマシギの腰の中央部は黒褐色です(2枚目の画像)
↑は飛翔時の確認は難しいので後からの写真判定になります。

サルハマシギ幼鳥の上面は白い羽縁が目立ち、胸に弱い縦斑がありますが
ハマシギ幼鳥のように胸の縦斑は目立ちません。(1枚目の画像)

全長はサルハマシギが18-23cm.ハマシギが16-22cm.
大きさは個体差もあることゆえ絶対な識別点にはなりません。

撮影: 松阪市
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両種を並べるとよく違いが見えてくる。
 2
左がサルハマシギ:腰から上尾筒が白い。ハマシギは白くない。
ハマシギは腰から上尾筒の中央部が黒く尾羽の中央2枚も黒い。
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後ろがサルハマシギ幼鳥、前がハマシギ幼鳥
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後ろがサルハマシギ幼鳥、前がハマシギ幼鳥
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2010.09.08

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