2015年 曽原大池のセイタカシギ

2015年の曽原大池では4つがいが繁殖に失敗するたびに新たに巣を作り産卵しました。
4つがいが産卵した巣は11巣に及びます。

雨による巣の水没は一度だけで多くが蛇と狸による卵の捕食で繁殖に失敗しています。
狸による捕食はこれまで推測だけでしたが、初めて狸による捕食現場が目撃されました。

曽原大池は南池と北池の2つからなり南北の池が水路で繋がっています。
南池は特にセイタカシギの営巣場所として定着していましたが
2015年9月24日、浮遊式ソーラーパネルの設置工事が南池で始まり、
葦原は破壊され池は掘り返されて野鳥の生息環境が奪われました。

南池にいた22羽のセイタカシギは工事が始まった1週間後に北池に移動しましたが
この時の北池は水量が多く長期に滞在する環境ではなかった。

10月中旬にはセイタカシギの姿が北池で見られないことが多くなり
22羽居たセイタカシギも徐々に数が減り、下旬には居残った7羽だけが
主な生息場所を漁師町の小さな池に移しました。

漁師町の池も雨が降ると水量が増す池であり長期滞在には向きません。
それでも1月中旬までは7羽確認出来ていましたが、中旬以降セイタカシギの姿がなく
松阪市近辺から1羽のセイタカシギもいなくなりました。

曽原大池とその周辺で年間を通して見られたきたセイタカシギですが
水面を埋め尽くした浮遊式ソーラーパネルの影響があまりにも大きいです。

曽原大池は南池と北池の2つの池があって
セイタカシギを初めとする野鳥の最適な生息環境を保持してきました。

北池だけではこれまでと同様な野鳥の飛来は望めなくなるでしょう。
これから先、松阪市でセイタカシギが見られるのだろうか。

撮影: 2015年 松阪市
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営巣場所を探す つがい(A) 2015.04.28
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営巣場所を探す つがい(A) 2015.04.28
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営巣場所を探す つがい(A) 2015.04.28

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交尾する つがい(A) 2015.05.02
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交尾する つがい(A) 2015.05.02
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交尾する つがい(A) 2015.05.02
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交尾する つがい(A) 2015.05.02

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交尾する つがい(B) 2015.05.16
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交尾する つがい(B) 2015.05.16
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曽原大池には天敵の蛇が常駐しています 2015.05.26
 11
曽原大池北池で巣作りするつがい(C) 2015.05.29
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♀親 (C) 2015.05.29
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卵(曽原大池北池) 2卵を産んだところで蛇に捕食されました(C) 2015.06.01

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曽原大池南池で抱卵する親鳥(D)  2015.06.14
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南池でも2卵を産んだところで蛇に捕食される(D) 2015.06.16
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2015.07.16の曽原大池



↓曽原大池における繁殖は全て失敗しましたが
7月17日幼鳥2羽が親鳥と共に現れました。
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幼鳥 2015.07.17
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 幼鳥(12枚目左の幼鳥) 2015.07.17
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 幼鳥(12枚目右の幼鳥) 2015.07.17

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太陽光パネル設置工事が始まった 
2015.09.24
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工事が始まった日には22羽のセイタカシギがいました 
2015.09.24
 22
葦原がどんどん壊されていく 2015.09.29
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工事中の南池でたたずむセイタカシギ 
2015.09.29
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葦原は破壊されセイタカシギは北池に移動した。なにもいなくなった南池  
2015.10.06
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浮遊式太陽光パネルの設置が進んで野鳥の生息環境が失われていく。
2015.11.24
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太陽光の工事が始まった9月24日には南池に22羽のセイタカシギがいました。
その後、北池に移るも10月中旬には15羽が当地を離れました。
7羽だけ2キロ程離れた漁師町の池に移りましたが
その7羽も漁師町の池から1月中旬姿を消しました。
写真は北池から移動した漁師町の池の7羽。      2015.11.26

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