ヨーロッパトウネン 幼鳥(9月)

数少ない迷鳥ですがトウネンとの識別の紛らわしさから
見逃している可能性が多々あるかも知れない。

手持ちの図鑑からヨロネンの特徴を拾い出してみると
トウネンに比べ、嘴は長く先端の膨らみが小さい。足はふ蹠、脛ともに細く長い。
寸詰まりの体型。三列風切・大雨覆の軸斑が濃く羽縁との境が明瞭。
初列風切は尾羽を超えることが多い。冬羽は肩羽がトウネンに比べ大きい。

□幼鳥
背と肩羽上列の境のV字ラインが明瞭。
幼羽は雨覆、三列風切の軸斑が濃く羽縁に赤味がある。

□夏羽
喉が白い。上面は軸斑が黒褐色で羽先は白く羽縁が赤橙色。

□冬羽。
肩羽、雨覆の軸斑がトウネンより大きい。

図鑑に書かれている典型的なタイプばかりではないし
擦れや光線の具合で羽色は影響をうけます。

体形や嘴の形状・長さなども角度によって違って見えたりもします。
ひとつの部位の特徴だけでなく総合的な判断が特に必要になるシギです。

2007年、シギに興味を持って3年ほど経った頃だろうか
掲載個体をヨロネンと判断しました。

大雨覆と三列風切の軸斑が濃く羽縁も赤味があります。
細く長い華奢な足、背にV字ラインもある。嘴の先端も細い。
いろいろヨロネンの特徴を持っています気に食わないのは体型です。
2015年の今、この個体と出会ったらヨロネンにするだろうか。

撮影:2007.09.09 松阪市
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左→トウネン、右→ヨーロッパトウネン 2007.09.09
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前→ヨーロッパトウネン、後→トウネン 2007.09.09
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左→トウネン、右→ヨーロッパトウネン 2007.09.09
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右前→ヨーロッパトウネン 2007.09.09
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左→トウネン、右→ヨーロッパトウネン 2007.09.09
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幼鳥 2007.09.09
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幼鳥 2007.09.09
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幼鳥 2007.09.09
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左→トウネン、右→ヨーロッパトウネン 2007.09.09
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幼鳥 2007.09.09
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幼鳥 2007.09.09

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